みなさんこんにちは!
今回は、2025/6/29にリリースされたyutoriの新曲『月と私のかくれんぼ』の歌詞について考察していきます。
恋心の見え隠れを「かくれんぼ」として喩えられている他、さまざまな比喩的な表現が登場します。
一節ずつ要点を絞って紐解いていきましょう!
1.『月と私のかくれんぼ』歌詞
私の気持ち気付かないよね
伝えても もーいいかい?
言葉はそっと隠して
伝えない まーだだよ
鬼さんこちら手のなる方へおいでよ
私を見つけて早く気付いてよ
あなたがいるから息ができるの
あなたがいるから新しい世界
あなたと二人だけ夜をはじめよっか
月と私のかくれんぼ
あなたは強い
兎はきっと笑っている
魔法をずっと探してる
私の気持ちを隠さないでよ
あなたはずるい
時間はいつも進んでる遊んでる
あなたと今日も
月と私のかくれんぼ
私は弱い
あなたの顔を見るだけで
負けるのはいつも私
昔にあげた小さな魔法
言霊は馬鹿にできない
いつの日にか芽吹いて大きく花が咲く見守ってたまに叱って無くならないように
明日の話だけずっとしていよう
暮らしの中 変わらぬ生活を
いつまでもいつまでも
ここで過ごしていたいの
あなたといる時だけ私は私でいられるから
弱い私もね愛してよ
あなたと手を繋いで歩きたい
あなたがいるから苦じゃない世界
あなたと二人だけ夜をはじめよっか
月と私のかくれんぼ
あなたは鈍い
兎はきっと気付いてる
魔法でそっと隠してる
あなたの気持ちは分からないのよ
私は弱い
時間はいつも進んでる
大事な日々を忘れたくはない
月と私のかくれんぼ
待ち合わせあの日の窓辺で!
月と私のかくれんぼ
私は弱い
あなたの顔を見るだけで
負けるのはいつも私
2.『月と私のかくれんぼ』歌詞考察
2-1.気づかれない想い
私の気持ち気付かないよね
伝えても もーいいかい?
言葉はそっと隠して
伝えない まーだだよ
「気持ちを伝えたい」と思いながらも、一歩踏み出せない葛藤が「もーいいかい?」「まーだだよ」というかくれんぼの掛け声で表現されています。
歌い出しで恋の駆け引きのことを「かくれんぼ」に喩えていることがわかります。
2-2.月と私のかくれんぼ(1)
月と私のかくれんぼ
あなたは強い
兎はきっと笑っている
魔法をずっと探してる
「月」は静かに上から全てを見下ろして、恋心をも見通す観察者としての喩えであり、「兎」もまた「月」の象徴です。
恋の駆け引きのかくれんぼの勝利に笑っていると言うことでしょう。
「あなたは強い」と語ることで、主人公自身が駆け引きにおいての「弱さ」(下手さ?)を感じている対比が浮かび上がっています。
「魔法を探す」という表現は、月と魔法の関連性についてはよくわかりませんが、とにかく不可能とも思える恋が叶うような奇跡のことを指しているのでしょう。
2-3. 月と私のかくれんぼ(2)
月と私のかくれんぼ
私は弱い
あなたの顔を見るだけで
負けるのはいつも私
ここで再び「かくれんぼ」が登場しますが、「あなたは強い」と言う歌詞の前回と違って、今度は「私は弱い」という自己認識に移っています。
相手の一言や表情で振り回されてしまう自分をあざけるように見つめながらも、惹かれる気持ちは止められない矛盾した感情が表されています。
2-4. 月と私のかくれんぼ(3)
月と私のかくれんぼ
あなたは鈍い
兎はきっと気付いてる
魔法でそっと隠してる
「あなたは強い」から「あなたは鈍い」へと変わっています。
駆け引きに強かったと言うよりは、そもそも鈍感だから相手からすれば駆け引きのつもりもなかったのかもしれません。
「私」からは恋心が通じていない焦りと呆れのようなものも見えます。
2-5.最後に認める届かない想いと私の弱さ
月と私のかくれんぼ
私は弱い
あなたの顔を見るだけで
負けるのはいつも私
サビとしては2度目の登場のこのフレーズ。
ラストに再び現れることで、1度目とは少し意味合いが変わってきています。
私はやはり弱くて、あなたは鈍いからこの気持ちは届かない。
だからこそ、気まずさも何もない無垢な笑顔に私はいつも負けてしまう。
そんな無力さと愛おしさを同時に抱えて、この恋の駆け引き、「かくれんぼ」はまだ終わらないのでした。
3.まとめ
『月と私のかくれんぼ』は、「好き」という気持ちが相手に伝わらないもどかしさを描いた曲でした。
ただ、意外性を感じられる一面として、気持ちが伝わることをよしとするわけでもなく、ただそんな駆け引きの酸いも甘いもを肯定しようとする姿勢を示した歌詞でもありました。