2025年2月19日より配信が決定している竹原ピストルのニューアルバム『すうぉ〜む‼︎』より「今日は成人の日」が1月8日に先行リリースされました。
1月8日に同時公開されたリリックビデオ
以前もライブでは披露されていましたが、レコーディングを経てリリースされるのは初となるこの曲。
タイトルの通り、成人を迎える若者に向けられた応援ソングです。
一口に「成人」とは言っても、一人前と呼ぶにはまだ程遠い、路頭に迷い続ける若葉であることに違いはないでしょう。
そんな青年達が葛藤し、失敗しながらも少しずつ気づきを得ていく姿を認め、寄り添うような楽曲になっています。
去年、成人を迎えた私もこの曲で成人式を迎えたかったものです…!
1 . 竹原ピストル『今日は成人の日』歌詞
楽しかった出来事をたくさん思い出したでしょう
つらかった出来事もたくさん思い出したでしょう
これからの出来事を楽しみに思ったでしょう
これからの出来事をゆううつにも思ったでしょう
倍にうすめて飲んでも5倍にうすめて飲んでも
体に回るアルコールの量が減るわけじゃないってことにちょっぴり気付いたでしょう
今日は成人の日
うれしい再会がたくさんあったでしょう
うれしくない再会もたくさんあったでしょう
これからの出会いを楽しみに思ったでしょう
これからの出会いをゆううつにも思ったでしょう
気を許せる友だちがどんなに増えても
一生許せない人間の数が減るわけじゃないってことにちょっぴり気付いたでしょう
今日は成人の日
良くも悪い過去を思い起こして、その先の未来を楽しみに思ったり、不安に感じたりする思春期の抜けないような不安定さがそのままに書かれていますね。
また、1番での「アルコールは水で薄まらない」ことを喩えに、2番で「気を許せる友達が増えても許せないヤツは許せない」と突きつけてくるのが的確すぎる上にすごい刺さりますよね。
みんな言わないけど思ってることをこうもピンポイントにズバッと刺してくるかという、竹原ピストルの書く詩の持ち前の鋭さが前面に出て来ています。
しかしまあ、竹原ピストルは「今を生きる!」という色が出やすい楽曲が多いです。
その中でも、過去か未来のみを案じる様子が描かれているこの歌詞の中に、成人当時の不安だったり迷いという視線を大事に作詞したことがうかがえる気がします。
したがって、この曲の全体の雰囲気として、「成人式って良くも悪くもこんな感じだよな。それがどうとかではないけどよ。」というような、そっとこの曲だけを置いて去っていく竹原ピストルのカッコ良さみたいなものがあると思います。
2.竹原ピストルが若者へ贈る応援ソング
2-1.『よー、そこの若いの』
CMソングにも抜擢され、ほとんどの人が一度は聴いたことがあるこの曲。
よー、そこの若いの
俺の言うことを聞いてくれ
俺を含め誰の言うことも聞くなよ
誰が見ても矛盾しているサビのこの一節。
「これだけは覚えといてくれ!誰が何言おうと君は君のままでいけよ!」という意味ですが、あえて矛盾が生じる表現をチョイスしています。
矛盾しているのに、矛盾しているからこそブッ刺さり、納得させられてしまう竹原ピストルの言葉の力強さに圧巻です。
私的に推したいフレーズが1番Aメロにある、
「例えば桜やら向日葵やらが特別あからさまなだけで季節を知らせない花なんてないのさ」と言う歌詞。
この歌詞にすごくハッとさせられるのは私だけじゃないはず!
確かに名前を覚えてないような花だろうが、もっと言えば雑草だろうが、春にしか生えなかったり、夏にしか生えなかったりするわけですよね。
あからさまに美しいものだけがおだてられ目立つけれども、美しくないものも含めて何もかもが特別だし、何もかもが特別じゃなくて平等なんだということ。
言い換えればバレンタインやクリスマス、お正月のいわゆる”特別な日”と、何でもない平日までもが全てが同じで平等なんだと。
だから「変わり映えない日でも、全部大事に生きていこうよ」という強いメッセージが感じられます。
2-2.『Forever Young』
竹原ピストルが贈る「始めるのはいつからでも遅くない」というメッセージ。
どちらかと言うと今にも枯れそうな大人が聴くことで劇薬になるような歌だろうとも取れますが、若い私たちにも通ずるところがあるのではないかと思います。
Forever young あの頃の君にあって
Forever young 今の君にないものなんてないさ
サビは実にコンパクトで、この2行をしゃがれた声でただ叫んでいます。
ただ、この2行に救われることがあるかもしれません。
小中学生の頃は大きな夢ばかり見て来たけれども、進路を決めるにあたっていつしかギラギラを置いて来てしまってどこかで燻っている成人は多いのではないでしょうか?
「昔はああだったのにな…」と思ったその時に、『Forever Young』のサビのこの2行が、再び私たちを「今この瞬間」にフォーカスさせてくれるでしょう。
2-3.『それじゃただの大人だろ』
2:21という実に尺の短いこの曲。
しかし、1番私が今を生きる青年に推したい竹原ピストルの曲がこの『それじゃただの大人だろ』です。
ちょうど選択を迫られ、安全牌をとってしまいがちな10代後半から20代前半に対して、この曲の突き刺さり方は段違いだと思っています。
曲の中で何度も出てくるフレーズとして
取り返しのつかないところまで
突っ走って突っ走りかたをとりかえすのさ
があります。
「まだ幼い頃はがむしゃらにやりたいことに突っ走れたんだけどなぁ」と思ってしまう私たちに、この言葉は強烈に作用するでしょう。
「突っ走らなきゃ突っ走り方なんて忘れるに決まってるでしょう、突っ走らなきゃ突っ走り方なんて思い出せないでしょう」というメッセージで竹原ピストルはくすぶる私たちに繰り返し答えてくるのです。
また、タイトルにもある「それじゃただの大人だろ」というフレーズも歌詞の中で繰り返し登場します。
はじめから道なんてないのに
踏み外すことを恐れて
それじゃただの大人だろ
はじめから扉なんて無いのに
鍵を探し回って
それじゃただの大人だろ
どこかに近づいていくことを望んでいるのに
ここから遠ざかることを恐れて
それじゃただの大人だろ
このように、何かと言い訳をつけて自分の道を絶ってしまったり、夢を追うことをなんとか忘れようとする私たちに「ちょっと待った」をかけてくるのです。
何かを諦めてしまいそうな時、何か自分の中で違和感を感じた時には、『それじゃただの大人だろ』が贈る強烈な言葉のビンタを浴びてみるといいかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?
竹原ピストルが先行リリースした『今日は成人の日』に乗っかり、彼のその他の激励ソングを紹介しました。
夢に燃える青年、夢に燃えていたい青年には是非『今日は成人の日』をはじめとする竹原ピストルの若者に贈るエールを受け取ってほしいなと思います。
また、『今日は成人の日』が収録されているニューアルバム『すうぉ〜む‼︎』は2月19日より全曲公開されることが決定しています。
要チェックです!