皆さんこんにちは!
2025/1/27にリリースされた米津玄師さんの新曲『BOW AND ARROW』はもう聴きましたか?
前回の『Plazma』からわずか1週間でリリースされましたね。
『BOW AND ARROW』も『Plazma』同様、ハイテンポで瞬く間に疾走していくような曲調が特徴的ですよね!
『Plazma』がガンダムの映画主題歌であることは少し前の記事でもご紹介しましたが、実はこちらの『BOW AND ARROW』もアニメ『メダリスト』の主題歌となっています。


撃ち放たれる弓矢のようなスピード感が歌詞とマッチしていて、テンションが上がりますよね!
今回はそんな米津玄師の新曲『BOW AND ARROW』の歌詞を考察していきたいと思います!
1.新曲『BOW AND ARROW』の制作背景
冒頭でも少し触れましたが、この曲のハイテンポな曲調…
2025/1/20にリリースされた『Plazma』と凄く似ていますよね!
というのも、この連続リリースされた2曲は米津さんが楽曲制作を始めた当初に回帰するようにして「完全1人体制」で作られたんです。
しまいにはこの曲のジャケットまで手描きですからね…恐るべき才能…。
米津さん自身、2024年に4年ぶりとなるアルバム『LOST CORNER』をリリースしたことでひとつの区切りとして、新たなモードの曲を作ってみたかったそうです。
「新たなモード」を探すために「原点」に帰る発想は、凄くロマンがあってそそられますね!
2.新曲『BOW AND ARROW』歌詞
3.新曲『BOW AND ARROW』歌詞考察
3-1.終わりの見えない目標達成への道
冒頭ですが、いきなりずぶ濡れで泥まみれな主人公な姿が浮かび上がってきます。
「靴が汚れる」という表現から、夢を追うために努力を重ね、困難を乗り越えてきたことがわかります。
「錆びついた諸刃」は目標達成のためなら手段を選ばずに握った刃すらも錆びつく程の時間を、目標に対して割いてきたことがわかりますね。
そして、その努力の過程では「失敗」や「挫折」も伴うため、その刃を自らをも傷つける「諸刃」と表現したわけです。
「夢から目醒めた先には夢」というフレーズは、一度達成した目標が新たな夢を生むことを示しており、トップに立つまでの終わりなき道を表現しています。
3-2. 弟子を見守る師匠
そして、冒頭で目標へ歩み続ける人物を「君」と呼ぶ他の人物が現れます。
これが「師匠」であり、弟子である「君」の苦悩を理解し、見守る姿が描かれています。
「泣き声」や「蹲る君」という表現から、弟子が困難の中で足を止め、迷っている状況が浮かび上がります。
それでも師匠は「憧れのその先へ」と進むよう導き、弟子が自分自身の道を切り開くのを支えていることがわかります。
3-3. 師が弟子に送る熱い想い
この部分では、弟子に対する師匠の熱い激励が感じられます。
「追いつけない速度で、加速して」というフレーズは、弟子が他の追随を許さないほどに飛躍することを期待している師匠の心情が読み取れます。
そして次の「この時を感じる為に生まれてきたんだ」という言葉から、努力の果てに訪れる感動的な瞬間が暗示されていますね。
3-4. 弟子の未来への期待
この部分では、弟子が輝かしい未来を切り開く姿が描かれています。
「君の眩しさに誰もが気づくだろう」という一節から、弟子の成長が周囲に評価され、彼自身が新たな憧れの存在となる可能性が暗示されています。
また、師匠が誰よりも早く「弟子の眩しさ」に気づいていることにも胸が熱くなるポイントですね。
どれほどに弟子の力を信頼し、期待を込めているのかがひしひしと伝わってきます。
3-5. とんでもない力で放たれた矢
この部分は、弟子が師匠から離れて独り立ちし、目にも追えぬスピードで成長していく様子を象徴しています。
「手を放す」という行為は、師匠の支えがなくとも自分で歩んでいけるまでの弟子の成長を表すと同時に、曲名『BOW AND ARROW』に沿ったおしゃれな比喩表現にもなっています。
手を離す師匠は「弓」であり、離される弟子は「矢」です。
師が大事に育ててきたその愛情は強い力となり、力を込めて引けば引くほどに「矢」である弟子は真っ直ぐに遠くまで飛躍していくのです。
そして、師匠に真っ直ぐに放たれた弟子の夢はもはや夢ではなくなり、その先の未知の世界を「虚空」と表現し、それすらも超えて行けと師匠が激励するのです。
3-6. 過去を振り返ってしまう
ここでは、弟子が過去を振り返りつつ、自分の成長を自問する姿が描かれています。
「謎は解かれ」という表現から、試行錯誤の末に得た答えや経験を暗示しています。
「焦がれたような大人」というフレーズは、かつて憧れていた存在に自分がどれだけ近づけたかを問いかけており、成長の実感とさらなる理想への葛藤が感じられます。
しかし、「虚空」に突入してもなお「目指した理想像に到達できているのか」と自問自答するなんて…
弟子のストイックさは異常ですね…笑
3-7. 今までの苦悩と煌めきのすべては自分のもの
この部分では、過去を振り返る弟子に対して「俺のおかげでも誰のおかげでもなく、自分の努力が成してきた偉業だ」と語る師匠が見えてきます。
「自分で選んだ痛み」という言葉から、成長の過程が他者の強制ではなく、弟子自身の意思であることが明確に示されています。
また、「掴んだ煌めき」は努力の成果を表し、全てが弟子自身の力によるものだと称賛されています。
3-8. 完全なる弓となる師匠
ここでは1番よりも直接的に、師匠が「弓」として弟子を支え、飛ばす役割を果たしている様子が描かれています。
「白んだ掌をとって強く引いた」という表現。
「白んだ掌」からは弟子の迷いや不安が何となく感じ取れますね。
そしてそれらを受け止めながらも、その未来のために力を尽くし「掌を強く引く」師匠の決意が感じられます。
そして「決して風に流れない失」という言葉は、弟子が自らの意志で進む存在へと成長したことを象徴しています。
3-9. 背中を押す最後の言葉
ここでは、師匠が再び迷ってしまった弟子を完全に送り出す場面が描かれています。
「決して振り向かないで」という言葉は、過去に縛られず前を向いて進んでほしいという師匠としての最後の願いが込められていますね。
「もう届かない場所へ」というフレーズから、弟子が完全に独り立ちし、師匠の手が届かないほどに遠い場所へと飛躍していくことを願っています。
そして師匠は最後の最後に「君はいつだって輝いていた!」という米津さんの書く歌詞としては珍しくも思える「ただ真っ直ぐに力強いエール」で弟子という矢を再び放つのです。
この後に、過去を振り切った弟子が再び1番と同じサビを迎え、遠く遠くの虚空へと進み続けていく様子が続けて描かれていきます。
1番と同じでありながらも、2度目の挫折を振り切った弟子の姿も相まって、より力強く聴こえるものになっています。
いかがでしたか?
連続のアニメ作品の主題歌ということで、米津さんの内なるアーティスト熱というものが再び燃え盛ってきていると個人的に感じております。
引き続き、新曲に期待したいと思います!
