みなさんこんにちは!
2025/10/8に羊文学のニューアルバム『Don't Laugh It Off』がリリースされました!
今回はその中から別れの痛みを乗り越えるまでを描いた曲『cure』の歌詞を考察していきたいと思います!
ぜひ、最後までご覧ください!
1. 羊文学『cure』歌詞
目覚めた部屋はいつもどっか冷たくて
なんだか息が詰まる
どうしようもない空っぽの私を
飼い慣らすふりをしてみてるとこ
誰か聞いて、ここにいるの
こんな痛みが私のこと形作ってく
嘘だらけの世界の隅で
君がいなくても大丈夫って笑った
強がりでも全部受け止めていなくちゃ
命はまだ美しいままでいさせて
閉じかけた傷口から溢れ出す言葉
奥歯で噛み殺してなくしてた思い
あなたが撫でてくれなくなった
薄っぺらい胸だって、
揺れる空に手放す風船が
高く飛んで消えてしまうまで見てた
何も縛るもののない
こんな痛みが私のこと解き放ってゆく
嘘だらけのずるい私を
抱きしめては大丈夫って笑った
伸びた影をずっと追いかけていたって、
届かないからもう大丈夫っていわせて
君がいなくても、大丈夫っていわせて
もっと生きなくっちゃね
2.羊文学『cure』歌詞考察
2-1.別れの傷を強がりで蓋をして
目覚めた部屋はいつもどっか冷たくて
なんだか息が詰まる
どうしようもない空っぽの私を
飼い慣らすふりをしてみてるとこ
誰か聞いて、ここにいるの
こんな痛みが私のこと形作ってく
嘘だらけの世界の隅で
君がいなくても大丈夫って笑った
強がりでも全部受け止めていなくちゃ
命はまだ美しいままでいさせて
「君」がいなくなってから、そのぶんだけ穴が空いてしまった隙間が冷たく寂しい部屋と私の心。
ひとりの生活にも慣れたと言い聞かせてみますが、いまだにひとりでは整理がつかず、誰かに話を聞いてほしい気持ちが溢れてしまいます。
しかし、たとえ悲しかろうが寂しかろうが別れを迎えたことは受け止めねばならない事実であり、嘘で塗り替えられるものではありません。
だからこそ、別れこそ飲み込んだ上で「君がいなくても大丈夫だ」といまだ乗り越えられてない痛みだけは乗り越えたような強がり(嘘)を言ってみます。
2-2.手放した風船のように届かない所へ
閉じかけた傷口から溢れ出す言葉
奥歯で噛み殺してなくしてた思い
あなたが撫でてくれなくなった
薄っぺらい胸だって、
揺れる空に手放す風船が
高く飛んで消えてしまうまで見てた
何も縛るもののない
こんな痛みが私のこと解き放ってゆく
嘘や強がりでなんとか癒えてきた別れの傷からも、未だふとした瞬間に感情が溢れ出てしまうこともあります。
ただ、かつての恋人は手放した風船のように限りなく遠くへ行き、やがて本当に手の届かないところへ行ってしまうことは明らかです。
それは、逆を返して言えば追っても届かないのならこちらも追う必要がないということ。
その状況を「縛るものがない」と表しているのでしょう。
2-3.もう届かないから大丈夫
嘘だらけのずるい私を
抱きしめては大丈夫って笑った
伸びた影をずっと追いかけていたって、
届かないからもう大丈夫っていわせて
君がいなくても、大丈夫っていわせて
もっと生きなくっちゃね
最後も、もう戻れないという事実を飲み込み「大丈夫」だという強がりや嘘で感情を鎮めようとします。
本当は戻りたいけども、戻れないから大丈夫だと心と頭が喧嘩しながらも上手い落ちどころを探していますね。
君のいない部屋や心は冷たくて寂しいけれども、それでも前に進むしかないから「もっと生きなくちゃね」と、静かに自分に言い聞かせるところで幕を閉じます。
3.まとめ
羊文学の新曲『cure』は、なかなか癒えない失恋の傷との向き合い方を描いた曲になっていました。
「戻りたい」と思うけれど、戻れないことが分かっているから大丈夫という諦めにも近い割り切り方が、逆に心の傷を深めることを防ぐかもしれません。
悲しみや寂しさに身を任せるのではなく、そういった感情を肯定した上で「でも大丈夫」と自分に言い聞かせてあげることで、別れの傷を癒しながらも自分の心を満たしてあげられる良いマインドセットにもなると思いますね。
