皆さんはフードロスという言葉を聞いたことはありますか?
1度や2度は見たり聞いたりしたことがあるのではないでしょうか。今回はフードロスの実態とその対策についてお話しします。
フードロスとは何か?
フードロスとは、まだ食べられるのに廃棄される食品の事です。日本ではまだ食べられる食品の廃棄量が約523万トン(令和3年時点)
これは、世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界への食料支援量(令和3年で年間約440万トン)の1.2倍に相当します。
食糧支援の量の1.2倍というのが、この問題の深刻さを物語っていますよね。
何故フードロスは起こるのか
では、なぜフードロスは起きてしまうのでしょうか?
企業で排出されるものや家庭で排出されるものなど要因は様々です。
それぞれ見ていきましょう。
・生産者側での厄介事
需要を超えた量を生産する過剰生産はフードロスに繋がります。特に農業や畜産などの生産量は自然に左右されやすいのでフードロスになりやすいです。
小売業者の発注量に確実に対応するためにも過剰生産が起きやすくなります。生産が足りず小売業者の発注に対応出来なければペナルティを要求されるケースも少なくありません。
そのため生産者は必要以上の量を生産し、不足なく納品できるよう対策しています。
・外観品質基準が厳しい為
外観品質基準とは商品の形・サイズ・重さといった、商品の見た目に関する品質の基準です。商品を売るには外観品質基準を満たしている必要があり、生産者が過剰生産する理由にもあたります。
規格外の商品であっても、安全性や味などは通常の食品となんら変わりはありません。
外観基準の規格外の商品でも加工すれば商品は問題なく出荷はできるのですが、加工する為のコストがかかってしまう事により利益がほとんど出ない為に食品を廃棄してしまっています。
・スーパーやコンビニでの原因
スーパーやコンビニでの小売店では様々な食品を数多く陳列しています。欠品を恐れて商品を多く発注している小売店は少なくありません。
大量陳列と言い、ハロウィンやクリスマスなどのイベント事の関連商品や、人気商品の商品などは意図して大量に発注する小売店が見られます。
しかし在庫を多く抱えすぎると販売期間内に捌ききれない場合もあります。
まだ実際に食べられる食品だったとしても、賞味期限が切れてしまった場合はルールに従って廃棄しなければなりません。
・家庭や飲食店での主な原因
家庭や飲食店等では調理の際に食べないヘタの部分を余分に大きく切り落とす行為、大量に購入した食品を使いきれずに腐らせてしまったり食べ残し等によるフードロスが原因となります。
フードロスの改善の取り組み
では、フードロスを改善するために今どんな方々が動いているのでしょうか?
フードバンクでの食品寄付
「フードバンク」と呼ばれる団体・活動があります。品質に問題がないにも関わらず、通常の販売が困難な食品を福祉施設などに寄付する活動団体です。
自分たちで食品を収集して必要な場所に運搬する団体もあれば、オンライン上で食品のマッチングサイトを運営する団体もあります。
フードバンク活動の対象となる食品は、米・パン・麺類・生鮮食品・菓子・飲料・調味料・インスタント食品など多岐にわたります。
フードシェアリングでのシェア活動
フードシェアリングは余った食品を必要としている人にシェアする活動です。
フードバンクと比較するとフードシェアリングの対象範囲は広く、チャリティー目的の活動もあれば営利目的の活動も見られます。
近年ではフードシェアリングのマッチングアプリも登場しました。飲食店・小売店と個人がマッチングする場合もあれば、生産者と個人がマッチングする場合もあります。
また、企業がフードシェアリングに積極的に参加すれば認知向上や顧客獲得が期待できます。
まとめ
フードロスは全世界で取り組むべき課題です。
普段多く食さない方や買い物に行く時間が無い方などは賞味期限・消費期限が長いものを買い溜めされるといいかもしれません。
もしくは食べられる量が多かった場合はラップをして明日に取っておくだけでも構いません。普段大きくフードロスについて語られてはいますが、少しの工夫で身近なものは解決します。
食事は人々を繋ぎ、多くの人を笑顔にするものです。当然食材は捨てることを視野に買うものでは無いのです。
日々無駄を無くし、今自分に何が出来るかを考えてみてくださいね。
参照記事
https://www.fujitsu.com/jp/group/fjm/business/mikata/column/fjj-okitsu4/
https://www.fujitsu.com/jp/group/fjm/business/mikata/column/fjj-okitsu4/
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