みなさんこんにちは!
2025/6/20にback numberの新曲『ある未来より愛を込めて』がリリースされました!
この曲は、過去の自分のネガティヴな感情に寄り添い、それらを肯定しながらも、未来への希望を与えてくれるような「未来の自分からのメッセージ」になっています。
当記事では、『ある未来より愛を込めて』の歌詞を一節ずつに区切って細かく考察し、この曲の全体像をよりクリアにしていきたいと思います!
ぜひ最後までご覧ください!
1.『ある未来より愛を込めて』歌詞
教室の中じゃ
答えを探せない
君の未来は
どんな天才も計算できない
悪口を言われて
それでも笑ってた君の我慢は
弱さではなくて強さだからね
忘れないで
百年の恋から覚めて
途方に暮れる背中を
いつかは千年の愛が
抱きしめるからね
くじ引きが外れて
泣き喚いてる子供
世界は始まったばかりで
君のものだよ
忘れないで忘れないで
君が君を
今日嫌いになっても
続きがあること
決して嫌なことばっかりじゃ
ないってこと
せっかくだし
泣いた分笑ってよ
誰かと一緒に
まだ君の知らない未来より
愛を込めて
歩いても歩いても
景色は変わらないけど
削れた靴底が距離を伝えてくれる
嬉しかったことは
どれだけ嘆いた後でも
あなたの中で光っていて
消えないからね
忘れないで忘れないで
忘れないで忘れないで
君が君を
今日嫌いになっても
続きがあること
そんな君だからいいんだから
って日が来ること
せっかくだし
泣いた分笑ってよ
ひとりだっていいから
摩訶不思議で
奇妙奇天烈に
素敵な未来より愛を込めて
2.『ある未来より愛を込めて』歌詞考察
2-1.計算できない未来
教室の中じゃ
答えを探せない
君の未来は
どんな天才も計算できない
学校や社会では「正解」が求められがちですが、未来にはそのような“答え”はありません。
どんなに賢い人でも計算できないほど、君の未来には未知の可能性が広がっているということを伝えています。
誰にも決められない未来を、君自身の手で歩んでいけばいいというメッセージです。
2-2.強さとしての我慢
悪口を言われて
それでも笑ってた君の我慢は
弱さではなくて強さだからね
忘れないで
人からの心ない言葉に耐えながらも笑っていたその姿は、決して「弱い」ものではなく、本当はとても「強い」こと。
自分を守り、傷つきながらも立ち続けた過去の自分に対する労いと、未来からの敬意が込められています。
「忘れないで」は、過去の自分へのエールでもあります。
2-3.百年の恋と千年の愛
百年の恋から覚めて
途方に暮れる背中を
いつかは千年の愛が
抱きしめるからね
失恋や大きな別れを経験しても、それが人生の終わりではないということ。
大きな愛を失った後にも、もっと深く永い愛が必ず待っているという希望を描いています。
未来に起こる「千年の愛」が、傷ついた過去を優しく包み込んでくれるのです。
2-4.くじ引きの涙
くじ引きが外れて
泣き喚いてる子供
世界は始まったばかりで
君のものだよ
忘れないで忘れないで
小さな失敗から生まれた環境を悔いたあの日。
けれども、本当の世界はまだ始まったばかりで、これからいくらでも選び直せる。
「世界は君のものだよ」という言葉に、子どもだけでなく他人との間でさまようすべての人への優しい励ましが込められています。
2-5.今日の自分を嫌いでも
君が君を
今日嫌いになっても
続きがあること
決して嫌なことばっかりじゃ
ないってこと
自己嫌悪の日があっても、それは一時のこと。
人生には“続き”があるし、必ずしも悪いことばかりではない。
「自分を嫌いになる日」もあっていい、と肯定しながら、先の時間への希望を静かに伝えています。
2-6.泣いた分だけ笑って
せっかくだし
泣いた分笑ってよ
誰かと一緒に
まだ君の知らない未来より
愛を込めて
「泣いた」という経験があるからこそ、それを克服した分だけ「笑える」未来が待っている。
誰かと共に過ごす、まだ見ぬ未来に思いを馳せながら、「未来」からの愛を今の君に届けています。
泣いて終わりじゃない、という前向きなメッセージです。
2-7.見えない進歩
歩いても歩いても
景色は変わらないけど
削れた靴底が距離を伝えてくれる
目に見える成果が出なくても、確かに前には進んでいる。
「靴底のすり減り」が、その歩みを証明しているという比喩が印象的です。
日々の積み重ねは目に見えなくても、自分の中にはちゃんと残っていることを教えてくれます。
2-8.嘆きの先の光
嬉しかったことは
どれだけ嘆いた後でも
あなたの中で光っていて
消えないからね
忘れないで忘れないで
忘れないで忘れないで
辛い経験を重ねても、「うれしかった思い出」は消えない。
過去に感じた喜びは、暗闇の中でもちゃんと心に灯っているというメッセージです。
そのことを忘れずにどうかその暗闇を耐えてほしいという力強さが、繰り返される「忘れないで」というフレーズにこもっています。
2-9.そんな君だからこそ
君が君を
今日嫌いになっても
続きがあること
そんな君だからいいんだから
って日が来ること
自分を受け入れられない日も、どこかで「そんな自分でよかった」と思える日が来る。
その“未来”は、今を生きている自分が否定できるものではない。
「君でよかった」と思える瞬間が、きっと待っているという確信が優しく響きます。
2-10.奇妙で素敵な未来
せっかくだし
泣いた分笑ってよ
ひとりだっていいから
摩訶不思議で
奇妙奇天烈に
素敵な未来より愛を込めて
最後にもう一度、「泣いたこと」を肯定し、それでも笑える日がくると伝えています。
「ひとりでもいい」と言い切った上で、少し風変わりで、予想外な未来が「素敵」であることを信じています。
「未来より愛を込めて」という締めくくりは、今この瞬間を生きるすべての人に向けた、未来の自分からの温かく大きな手紙です。
まとめ:未来から届く自分からのメッセージ
back number『ある未来より愛を込めて』は、今を生きる“君”に対して、「未来」から愛情を込めて語りかけるような構成の楽曲でした。
歌詞全体を通じて伝えられているのは、「どんなにつらくても、それがすべてじゃない」という希望のメッセージです。
学校や社会の「正解」に答えられず自己嫌悪に苛まれたとしても、自分は自分でいいということ。
しかし、自己嫌悪という暗闇を彷徨う時間も無駄ではなく、努力して乗り越えた先で過去の傷ついた自分を讃えることができるし、意味があるということ。
この曲は、聴く人が心のどこかで「自分のことを信じてあげたい」と思えるように背中を押してくれる、“未来からの手紙”のような作品です。
「せっかくだし、泣いた分だけ笑ってよ」という言葉が、そのすべてを象徴しているように感じられます。