皆さんこんにちは、今回は羊文学の新曲「mild days」の歌詞について紐解いていこうと思います!
この曲は凄く羊文学らしいなという印象を受けました。
曲全体として、何か強く伝えたいメッセージがあったりストーリー性がある訳では無いのかなと思いました。
mild daysとは、直訳すると穏やかな日々となります。
当たり前に来る日常の素晴らしさというか、そういう何気ない日々の感覚が愛おしいんだよって教えてくれるような曲だと感じました。
「mild days」羊文学 歌詞
なんてことない話しながら
また明日、って手を振る帰り道は
なんであんなに笑ったのかも
不思議なくらい何にも覚えてない
けれど確かに流れている幻みたいな時間
またねって言いあって、それだけで
幸せだなってちゃんと思ったりした
ありがとう、あったかいよ
少しずつ重なりだす私たちのdays
嫌なことばっかり起こる予感に
負けちゃう日も、そりゃあるけど、
大丈夫!って君が、言いきる顔を思い出せば、
もうちょっとだけ頑張れそうよ
自分の足で歩いてかなきゃ
でも必ず寂しくなくたって
君となんだって話したいな
泣けないの、強がりでしょう
結局未来なんてわかんないし、今が全部になればいい話さ
ありがとう、忘れないよ
チグハグで愛おしい私たちのdays
mild days 歌詞考察
なんてことない話しながら
また明日って手を振る帰り道は
なんであんなに笑ったのかも
不思議なくらい何も覚えてない
友達と他愛もない話をしながら歩くいつもの帰り道、また明日ねって手を振る日常。
一体どんな話をしていて、なんであんなにも笑っていたのかも覚えていないけれど、自分にとって大切な時間である。
こういう日常の記憶って詳細には思い出すことはできないけど、笑顔で過ごした日常の積み重なり自体が素敵な思い出になりますよね。
何かの記念の日にどこかへ行ったとか、そういう詳細に記憶できる1日単位の記憶とは違った思い出というか。
でも、実は詳細に思い出すことのできない日常の笑顔の積み重なりが、我々の人生を色付けてくれていたりするもんですよね。
けれど確かに流れている幻みたいな時間
またねって言いあって、それだけで
幸せだなってちゃんと思ったりした
ありがとう、あったかいよ
少しずつ重なりだす私たちのdays
不思議なくらい何も覚えていないけど、確かに流れている幻みたいな時間。
これは、先ほどお話しした「笑顔で過ごした日常の積み重ね」のことを指しているのでしょう。
「またね」って言い合うだけで、この日常はまた明日も明後日も続いていくんだろうなと思えるんです。
これは「さようなら」や「バイバイ」からは得られない、この人間関係ひいては日常が今後も続いていくという安心を与えることができる言葉なんですよね。
中身もまともに覚えてないけど沢山笑えて、「またね」の言葉で別れることができる人間って人生において、大人になっていけば行くほどに少なくなっていきます。
でも、この言葉と共に別れることができる関係性というのは、離れていても心が繋がっている証拠とも言えます。
会っている時だけではなく、離れていても心が繋がっていると思うだけで、人は何倍も強くなれますよね。
嫌なことばっかり起こる予感に
負けちゃう日も、そりゃあるけど、
大丈夫!って君が、言いきる顔を思い出せば、
もうちょっとだけ頑張れそうよ
人生とは、いつも笑顔でいられるわけではありません。
上手くいかなかったり嫌なことがあって傷ついたり、気分がなんとなく乗らなくて元気のない日もあるでしょう。
それでも、大丈夫って言い切る君の顔を思い出せば、もうちょっと頑張れるような気がしてる。
「またね」と言い合える心の繋がりを持った存在であれば、例え目の前にいなくても頑張る原動力になるんですね。
自分の足で歩いてかなきゃ
でも必ず寂しくなくたって
この歌詞は私にとってもすごく刺さりました。
自分の人生を生きるということは、他人に敷かれたレールの上をなぞるように進むのではなく、自分自身の力で進んでいくということ。
人に頼るのではなく、自分の足を使って立ち上がることが「自立」即ち大人になるということ。
でも、必ずしも寂しくなる必要はないですよね。
自立して生きていく必要があるにしても、人との繋がりは人生において必要だということです。
君となんだって話したいな
泣けないの、強がりでしょう
結局未来なんてわかんないし、今が全部になればいい話さ
ありがとう、忘れないよ
チグハグで愛おしい私たちのdays
君となんでも話をしたいって言える関係性はとてもいいですよね。
強がってしまって涙は流せないけれど、なんだって話したいって言えるのは。
私もそうだったんですけど、悩み事とか弱音って意外と仲良くても話せないものです。
それが例え親友って間柄だったとしても。
でも、何でも話せる関係の人がいるってだけで嫌な事も辛い事も苦しい事も、少しだけ軽減される気がします。
今が全部になればいいって、きっとそういう意味も含まれてると思いました。
ありがとう忘れないよって言葉も、何だか心が温まるようなセリフです。
チグハグで愛おしい私たちのdays
アルバムをめくりながら1枚1枚の写真を見返して、最後のページをめくり終えて閉じたかのような締めくくりですね。
完璧ではなくて、辛い日も苦しい日もあるけれど、そんなチグハグな人生にあなたがいるからこそ愛おしいと思える。
そんな大切な人への愛情の歌だと感じました。