段々と最高気温が30°cを下回る日も増えてきまして、いよいよ秋の訪れを肌で感じるような季節になってきましたね。
この季節になると朝と夜は肌寒さを感じることもありますから、外出の際には一枚羽織るものを持っておきたいところですね。
ただ、秋というと何と言っても「短い」ですから。
秋の間だけのちょっとした肌寒さをカバーするためだけの服を買うとなると、高くて手入れが必要な服というのはどうしても手が出しづらいです。
では、初めからアメリカのおじさんが安く雑に着るような服をクローゼットに備えておくのはいかがでしょうか?
今回オススメさせていただくのはアメリカ軍のミリタリーウェアから「ジャングルファティーグ」正式名称を「コンバットトロピカル」になります。
1 . ジャングルファティーグの誕生・経緯
今回ご紹介するジャングルファティーグはベトナム戦争時代にアメリカ軍で使用されたミリタリージャケットです。
1963年から1970年の間、幾度か(1st〜5thまでの5モデル)のモデルチェンジも行われながら製造されてきました。
ベトナムは亜熱帯に属し、蒸し暑いジャングルがが広がる環境です。
そのため、従来のフィールドジャケットでは生地が分厚く、暑すぎることや乾きにくいことが懸念されました。
そこで、従来のフィールドジャケットと同じコットン素材の中でも薄い生地を開発、使用して作られたのがジャングルファティーグになります。
2 . ジャングルファティーグの着用感
私が愛用しているのは3rdモデルで、コットンポプリンというコットン100%の生地が使用されているモデルです。(4th以降はコットンにナイロンが編み込まれた少々シャカッとした生地になります)
コットン自体、熱に当てられても柔らかくなりづらい素材であるため、クタッとした見た目の割にしっかりと服が立つような丈夫さがあります。
先にも申し上げましたように、亜熱帯用に軽量化が図られた薄い生地ですので、全く重さを感じることもなく機動性も全く阻害されません。
それでいてコットンの丈夫さが風を防いでくれますので「肌寒さはしっかり防いでくれるし、軽くて動きやすい服」でいることを保証してくれています。
レザーやウールと違って、サラッと着てサラッと脱いで放っておけるのも、凄く気楽に着れるし凄く気楽に置いておけるんですよね。
そして利便性についてですが、ジャングルファティーグの何より嬉しい点がこの「4つポケット」ですね。
大きめのポケットが両胸2つ、両腰に2つ。
むしろ入れるものに迷うほどのポケットの多さですね。
私は左胸にたばこ、右胸にライター、左腰に小銭入れ、右腰にケータイと、贅沢な使い方をしています(笑)
元々バッグを持ち歩きたくないという人や、秋に手ぶらで軽く散歩に出かけたい時なんかは非常に便利ですよね。
また、コットン生地がしっかりと立ち上がってくれるので、ポケットに色々入れても形が崩れないのはファッション好きとしては大変ありがたいですよね。
バックなしでもこれだけの収納力が担保されていると、散歩からトレッキングまで、秋こそしたいあらゆる外出のハードルをめちゃくちゃに下げてくれます。
3 . ジャングルファティーグはどう着こなすの?
「着こなし」となると言うことに困るのがミリタリーアイテムに総じて起こることです。
元々軍事用のウェアですからそもそもファッションに転用することは考えて作られてませんし、完全に独り立ちしてしまう存在なんですよね。
早速ネガキャンに思えるかもしれませんが、これ実はすごくポジキャンなんです…。
裏を返せば、もともとファッションに起用されることを旨としていないので「こう着るのが正解」という型が全くありません。
チェックシャツを中に仕込んでデニムを履きこんだ上からジャングルファティーグを羽織る…いわゆるアメリカンカジュアル(アメカジ)ですね。
こんな組み合わせ方はそもそもがアメリカの軍服なんですから当たり前にカッコいいです。
逆にフォーマルなシャツにネクタイ、スラックスを合わせて革靴を履いた上にジャングルファティーグを合わせたらどうなるでしょうか?
これは「不正解」には全くなり得ません。
これはこれでフォーマルを中和するためのいい感じの「着崩し」になるんですね。
実際、フォーマルを上からミリタリーウェアで覆うような着崩し方は、イタリア辺りのイケオジ達にもよく見られるスタイルです。
このように熟考したトップス、ボトムスの合わせの上から、仕上げとして雑にジャングルファティーグを羽織って起きる化学反応を見るのもとても面白いです。
カジュアルを加速させるスパイスになったり、フォーマルを抑えるチューナーになったりと、様々な役割を果たしてくれるはずです。
4 . ジャングルファティーグの値段相場は?
モデルによって多少の差異がありますが、「¥15,000〜20,000」ほどで出回っていますね。
ちなみに、私はと言うと1年ほど前に地元の古着屋で購入いたしました。
個人経営のひっそりとした古着屋さんだからか、凄く融通利かせてくれる店主様に17,000円のところをサービスで11,000で譲って頂きました…(嬉)
お店の立地だったりでは30,000円くらいで売られてしまっているところもザラにありますから、しっかりと買う場所は見て選んだ方がいいでしょう…。
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