今回は、ずっと真夜中でいいのに。『虚仮にしてくれ』の歌詞考察をしていきます。
『虚仮にしてくれ』は、2024年10月23日にリリースされた「虚仮の一念海馬に託す-EP」に収録されている楽曲で爽やか且つ、ずとまよらしい世界観が感じられる楽曲です!
ずっと真夜中でいいのに。 『虚仮にしてくれ』 歌詞
はやく伝えよう 痕跡見つかる前に
わかっているのに 喉の奥が怖気付く
罪は冷たく ここに留まるんだよ
優しく触って 呼吸ができてるけど
君の血の噴き出る音が好きでした
時折透ける無邪気さが突き刺すんだ
ふつうの暮らしを 夢見たせいだからかな
温かいほど衝動抑えられない
こんなに名前を読んだり
振り向いたりしちゃだめだよ
僕は僕を虚仮にしてくれとそう願うんだ
そうやって 落ち着けたんだ
肩を組んで歩いてく
ゆらゆらと泳いでるみたいな
心地がほら 慰めてしまう
鳴き虫だってこと 離れてからいつも思うこと
雨は紅く羽は止まる
違うから これで終わりじゃないってまだ
槌の子になって掘り返してしまうから
いつだってそうだよ
煌めきだけじゃ儚いよ
其処彼処で思い出が殴るんだよ
なんでもっと、って
なんて蹴ったりは、しないよ
柔らかな昼下がり
作ったお弁当食べよう
ほっとかれて 増えてゆく苔が僕だとよかった
そうやって日々を喰ったんだ
こんなに名前を呼んだり
振り向いたりしちゃだめだよ
僕は僕を虚仮にしてくれとそう願うんだ
そうやって 神しばいたんだ
一枚の羽 天使は見当たらない
今日は弱って撫でる力しかなかった
明るい廃墟にしたくて
庭園の白は 薄明の空へと続き
野原がテクノに揺れている
ずっと真夜中でいいのに。 『虚仮にしてくれ』 歌詞考察
はやく伝えよう 痕跡見つかる前に
わかっているのに 喉の奥が怖気付く
罪は冷たく ここに留まるんだよ
優しく触って 呼吸ができてるけど
君の血の噴き出る音が好きでした
時折透ける無邪気さが突き刺すんだ
ふつうの暮らしを 夢見たせいだからかな
温かいほど衝動抑えられない
「はやく伝えよう 痕跡見つかる前に わかっているのに 喉の奥が怖気付く」
冒頭からは、誰にもバレてはいけない君と二人だけの関係を連想させるところから始まります。
痕跡を残すことすら許されないほど禁断の掟に縛られている状況なのでしょう。
「ふつうの暮らしを 夢見たせいだからかな 温かいほど衝動抑えられない」
ふつうの暮らしを夢見ている二人、現実では目に見えない壁に阻まれて、当たり前のような日常を送ることができないのかもしれません。
まさに天使と悪魔の恋愛劇を感じさせますね。
こんなに名前を読んだり
振り向いたりしちゃだめだよ
僕は僕を虚仮にしてくれとそう願うんだ
そうやって 落ち着けたんだ
僕の名前を読んだり振り向かないで欲しい、忘れられなくなってしまうから。
僕を虚仮にして忘れて欲しい、その方が幸せだから。
そうやったことで君への気持ちに終止符を打つことができ、自分を落ち着かせることができたのでしょう。
肩を組んで歩いてく
ゆらゆらと泳いでるみたいな
心地がほら 慰めてしまう
鳴き虫だってこと 離れてからいつも思うこと
雨は紅く羽は止まる
君と一緒だった時のことを思い出すと心地よくなって心が慰められる、でも離れてからは自分が泣き虫だったことに気付かされたんだ。
愛する人を失ってから気づく自分の弱さ、今までの自分の弱点は君がいたことで、支えられてきたんだと実感しているのでしょうね。
違うから これで終わりじゃないってまだ
槌の子になって掘り返してしまうから
いつだってそうだよ
煌めきだけじゃ儚いよ
其処彼処で思い出が殴るんだよ
なんでもっと、って
なんて蹴ったりは、しないよ
「違うから これで終わりじゃないってまだ」
「違うから、まだ終わりじゃない」って、このままでは終わらせたくない。
今までの思い出が掘り起こされて、辛くも儚いことが感じられます。
「なんでもっと、って なんて蹴ったりは、しないよ」
でも「もっと一緒にいたかった」そんな本当の気持ちを押し殺して、君に言ったりはしない。
そんな心残りな自分の想いを留めておく主人公の姿が表されているのかもしれませんね。
柔らかな昼下がり
作ったお弁当食べよう
ほっとかれて 増えてゆく苔が僕だとよかった
そうやって日々を喰ったんだ
お昼下がりにお弁当を食べる主人公、
君がいないことで孤独を感じ、もっと君に信頼されていたかった、そんな思いをお弁当と共に噛み締めている様子が感じられます。
一枚の羽 天使は見当たらない
今日は弱って撫でる力しかなかった
明るい廃墟にしたくて
庭園の白は 薄明の空へと続き
野原がテクノに揺れている
君はもう自分の近くにはいない、心も弱って気力もない、だから君との思い出を振り返っていくしかないこの日。
廃墟のように終わってしまった事かもしれないけど、明るいものにしたい。
だからこそ、幻想的な事だったと思うことにし、立ち直ることにしたのかもしれませんね。